新町地区放課後児童クラブわかば会 (児童数130名 /三重県津市)
施設種別 学童施設
この事例の要約
三重県津市にある新町地区放課後児童クラブわかば会は、130名の児童が通う近隣地区でも規模の大きな学童施設です。これまでのノートの連絡帳を介した保護者とのやりとりでは、「来所するまで児童のその日の帰宅予定がわからない」という課題がありました。
コドモンの導入により、日々の運営がどのように変わったのか、また導入前には想定していなかったという「意外で大きな効果」について、系列4施設の学童を運営されている一般社団法人 学童保育サポートセンターSAMの水平さまにお話しをうかがいました。
いちばんは出欠の確認をスムーズ、確実にしたかったからですね。
コドモン導入以前、保護者とのやりとりはノートの連絡帳でのやりとりが中心でした。メールや電話でのご連絡も少しはありましたが、大半は連絡帳だったんです。
欠席の場合は、前日の連絡帳に「明日は休みです」と書かれているのですが、早帰りや帰宅方法の変更については、児童が来所して連絡帳を見るまでわかりません。
連絡帳を確認してはじめて、この児童は早く帰る、今週からスイミングに行く…という事情を知り、それからあわててホワイトボードに貼ってある児童の名札を「早帰り」に移動させ、職員に共有して…と、その日の予定を変更していました。
わかば会には、小学1~6年生までの130名以上の児童が通っています。それに対して、職員の配置は常時8名。その8名で、100名以上の子どもを見ながらこうした作業を行います。なにもない日ならいいのですが、イベントや配布物があればその時間までに準備しないといけなくなり、職員にもしわ寄せがいきます。
なかには連絡帳を忘れる子もいますし、持ってきていてもすぐに出してくれない子もいます。
「連絡帳を出して」と声かけをしたり、忘れた子の保護者へ連絡をしたり……そのすべてを並行して行うので、連絡帳を確認したら、もう帰らせないといけない時間だった…ということも発生します。
大きなホワイトボードに所属全児童の名前のマグネットを貼り、児童それぞれの、その日の予定を可視化できるようにして管理しているんです。出欠もそうですし、帰りでいえば集団下校、早帰り、習い事へ行く、延長保育…といったように分け、予定に合わせて名前のマグネットを移動させるんです。
こうしておくと、その日出勤している職員全員で同じ情報を間違いなく共有できるほか、子どもたちも自分の予定を確認することができます。
毎週曜日固定で習い事がある場合などは、毎週は早帰りの連絡をいただいておらず、施設側で「基本的には習い事に行く」という前提で予定を入れます。そうすると、しっかりした子だと、「習い事のところに名前あるけど、私今日はスイミング休みだよ」と自分から教えてくれたりしてね。そういう場合は、保護者に電話で確認して、正しい予定を把握するようにしています。
夏休みなどの長期休暇は別として、ふだんの職員の出勤はおおむね昼頃で、子どもたちが来所するのは14時半頃です。コドモンの導入により、その日の児童の帰りの予定や、特別な事情についての保護者からの連絡は、この時間にはほとんど来ているという状態に変わりました。ですので職員は、出勤してきてすぐにその日の子どもの動きをホワイトボードに反映させて、大体の予定を確認してから児童の受け入れを開始できます。
この時間からの急な変更や、保護者が連絡を忘れていて、来所した児童から「今日は早く帰るんだよ」と聞くこともゼロではありませんがわずかです。コドモンを導入する前までは、130名分全員が急な予定変更があるかもしれないという状態だったので、これが解消されたことによる心のゆとりは大きいと思っています。
操作に関して困ったということはないですね。
ICT機器の操作が苦手だという職員はいましたが、毎日使っていたらすぐに慣れるだろうと最初から思っていましたし、実際にその通りになりました。得意な人が中心になってうまくやってくれていますよ。
うちは人数が多いこともあり、入退室の打刻を子どもたちにやらせるのは難しいと判断しました。職員が子どもの顔を確認しながら記録しているので、打刻間違いもなく、スムーズに運用がはじめられました。その時点ですぐ保護者にも通知がいくので、保護者も安心です。
保護者の方もすぐ慣れてくれました。最初は電話を使う方がいたものの、慣れていくうちに自然にコドモンに移行していきました。
コドモンを知ったのは、たまたま三重県の学童保育連絡協議会で、ほかの市の学童の方からコドモンの話を聞いたことでした。
もともと業務量の多さを課題に感じていたので、「コドモンってどういうものだろう?」と調べたのがきっかけです。いわゆるクチコミですね。
そこから調べてみたら、保護者アプリがあり、保護者からの連絡が確実に受け取れて、また保護者アプリが使いやすい。やりたいと思っていたおたよりの配信(お知らせ一斉配信)、アンケート、入退室管理や職員の出退勤管理……全部そろっているのはコドモンしかないよね、ということになりました。
うーん、具体的に…というと難しいんですが、学童の場合は保育園や学校と違って、保護者と子どもと話して「明日は家でやりたいことがある」「じゃあ休もうか」という感じで休むこともあるんです。そういうときに保護者が「明日のお昼頃に連絡をしよう」となると忘れてしまうんですよね。
時間を問わずに連絡できるのはメールでも同じなのですが、子どもの名前や学年、休みます…ということを漏れなく文章で打つのは大変ですよね。コドモンのアプリだと、その場でパッと「欠席」と送れるのがいいと思います。
しかもそれに対して、施設が確認したら「確認済み」の画面が出る。一方通行ではないのがいいです。施設としては、メールでの欠席連絡にはすぐに返事はできませんので、保護者の安心にもつながっていると思います。
通知の確認・承認を全職員が対応してしまうと、意図せず「確認済み」にしてしまい、重要な連絡を見落としてしまう可能性もあると考え、対応する職員を決めてやっています。担当の職員は、始業したらまずデイリーボードでその連絡を確認しています。
個別の連絡は、連絡帳を利用してやりとりしています。毎日送るものではないですし、施設で子ども同士のトラブルがあったとか、なにかしら連絡が必要な場合にのみ使っています。
導入のときに解決したかった「出欠確認をスムーズにしたい」はしっかり解決できていますよ!
「お知らせ一斉配信」と「アンケート」は、子どもを介さずに確実に保護者に届けられるので重宝しています。おかげで、今や紙のおたよりはほとんど配布しなくなりました。
紙のときは各家庭に1枚で、子どもが渡していないこともありましたし、渡しても保護者どちらかしか見ていないことが多かったのですが、コドモンで配信すると保護者アプリに登録している家族みんなが見られるのでいいですよね。
毎日は来所しない子へのおたよりを、次に来たときに渡すように用意して管理する手間もなくなりました。同時に、渡そうと用意していたのに忘れてしまったとか、忘れないようにしないと!という心の負担もなくなりました。
全体の配信でおたよりを送るのはもちろん、個別の連絡も利用していて既読がつくのがすごく便利です。すぐに返信がなくても、既読になればひとまず見ていただけているのがわかるので安心できます。保護者の方も、職場だと携帯をすぐ操作できないこともあるでしょうし、まずは確実に伝えられたということがわかればこちらとしては十分ですので。
また、「アンケート」もすごく便利ですね。行事への参加や、実行委員の希望、子どもたちにお弁当やおやつを選んでもらうなど、これまでもさまざまなアンケートをしていたのですが、おたよりとしてアンケートを「渡す」だけならともかく「回収する」というのは本当に大変でした。コドモンにしてからは返事もすぐ回収でき、集計も自動なのでものすごい省力化になりました。未回答の方へ一括でご連絡できるのも、それぞれの子どもに声かけしたり、連絡帳に「提出お願いします」と書いていたことを思うと、本当にラクになっています。
写真の公開の開始と、請求管理をコドモンへ移行したいと考えています。
写真は、今は記録用として撮っていて、職員内での共有にとどまっています。子どもたちの作品などはおたよりに入れて、PDFでコドモンのお知らせ一斉配信からお送りしており、それだけでも保護者からはうれしいと喜んでいただいているのですが、子どもたちは毎日来所しているので、もっとお届けしたいという思いがあります。
請求に関しては、これまで使っていた別のシステムを継続して使っているのですが、コドモンに移行して、すべてまとめて管理できたら便利そうだなあと。まだまだこれからですね!