監査で「職員研修ばっちりですね!」と職員主体の学びが評価されました

森のなかま保育園 武蔵浦和ルーム 職員数10名 / 定員数19名 /埼玉県さいたま市

施設種別 小規模認可保育園

サービス 保育研修基礎研修(自学自習)

成果 先生の残業削減保育・教育の質向上先生間のコミュニケーション改善施設状況の見える化

この事例の要約

  • 園全体の研修でコドモンカレッジ、個人の学びとして自学自習モードを併用
  • 夜間2時間以上かけていた研修が、空き時間に園内でできて習慣化
  • 監査では、安全管理の研修と職員ごとの進捗把握が高評価
  • 保育経験が長い職員からも「保育の新しい見方を学び、実践するきっかけになる」と好評

さいたま市の認定ナーサリールームとして開園し、2018年より小規模認可保育所に移行した「森のなかま保育園 武蔵浦和ルーム」。コドモンカレッジと自学自習モードを導入し、積極的にオンライン研修を進めています。研修動画がきっかけで現場の職員に生まれた変化や、気になる監査における評価など、導入の背景と率直なご感想を湯本園長先生に伺いました。

職員の研修を充実させるため、コドモンカレッジを導入

コドモンカレッジを使い始めたきっかけを教えてください。

園内研修がなかなかうまくできず、課題を感じていました。行政の研修は18:30〜20:30ごろの遅い時間の開催が多く、どうしても家庭があったり家が遠い職員が参加するのは難しかったです。仮に参加してくれたとしても、勤務シフト上少ない人数で現場をまわさなくてはならず、全体に負担がかかりすぎるので夜の研修に職員を送り出すことができずにいました。

遅い時間だと、参加する側も送り出す側も心苦しいですよね。

そうなんです。自分たちで研修を企画しようにも、小規模園なので講師の先生を外から呼ぶことができないという状況でした。職員たちの研修機会をもっと充実させるいい方法は何かないかなと考えていたところ、コドモンにオンラインでできる研修があると知りました。

どのようにコドモンカレッジの活用を始めましたか?

どんなものか知るために、まずはお昼休みの時間を使って、私が動画を見始めました。いろんな種類の研修があることに気づいてからは、もう手当たり次第というか(笑)。内容がすごくわかりやすくて、時間もだいたい1時間から1時間半なので、一回2〜3時間かかる対面の研修と比べるとだいぶ手軽ですよね。最初の半年くらいは私が一人で見て、そこから主任とも相談して全体に広げていきました。

具体的な研修の形式を教えてください。

コドモンカレッジ内の「年間研修計画の立て方」を参考に、コドモンカレッジの見逃し配信と「自学自習モード*」を併用して研修を組み立てています。年間研修計画表の中で必ず受講してもらいたいものにはマーカーを引いて、誰がいつ何を受けているかはそれぞれの職員に表に入れてもらい管理しています。

*自学自習モード:コドモンカレッジ内のスキマ時間5分で学べる有料研修機能

コドモンカレッジと自学自習モードを併用されているのですね。それぞれどんなふうに使い分けているのか教えてください。

コドモンカレッジは、主に大きな園内研修のときに使っています。みんなで見るのにちょうどいいテーマを2本選んで、動画を見たうえで話し合います。過去には、河合清美先生の「『丁寧に保育する』ってどういうこと?」を見ました。主任と二人で「たしかに! おんぶの仕方とか抱っこの仕方って私たちも教わったことはないよね」と盛り上がり、若い職員たちにも一緒に見てもらって話をしました。


(河合清美先生の研修より。理論だけでなく講師によるデモンストレーションが見られるのも動画ならでは)

短時間で学べる手軽な「自学自習モード」で空いた時間に見るが定着化

自学自習モードはどんなふうに使われていますか?

自学自習モードは、視聴頻度やテーマ選びは職員にまかせて、空き時間にちょっとずつ見てもらっています。
最初は、職員にもコドモンカレッジの中から数本動画を選んでもらい、自分で期限を決めて研修レポートを提出して、というやり方も試してみましたが拘束時間の問題もあってあまりうまくいかず、より手軽な自学自習モードの導入を決めました。

そうだったのですね。切り替えてみて、いかがですか?

やはり、自学自習モードのほうが取り組みやすいみたいです。5分〜10分ほどで受講できるので、とっつきやすいですよね。全員が保育に入らなくても現場がまわるようなときに、ちょっとの間個別で抜けてもらい自学自習モードを使った研修に当てる形で使っています。


(園内から空き時間に研修参加)

自学自習モードで研修をやってみよう、と声がけされたときの職員の方々の反応はいかがでしたか?

最初のころは正直、温度差があったかなと思います。「短い時間だったらできるかな」と前向きな人もいれば、「やってみたいけど、どうなんだろう?」という声もありました。当時は保育時間内に研修をするということ自体、まだ全然浸透していない時期だったので、どうしても半信半疑というか。

やはり最初は不安もありますよね。実際に始めてみて、現在はいかがですか?

運用を始めてからは、空いた時間にちょこちょこ見るのが定着してきています。職員同士でも進捗状況を見られるので、お互い切磋琢磨しているようなところもあるのかもしれません。外部の研修に行かなくてよくなったことで職員たちは嬉しそうですね。短時間で学ぶことができて、職員それぞれの進捗状況がわかるところが私も気に入っています。

マネジメントを学ぶ若手も。職員の新たな一面を知るきっかけに

園長先生から視聴をうながす声がけをすることはありますか?

基本的には職員にまかせているのですが、ときどき「(視聴)0回はやめよう」と私から全体に声をかけることがあります。職員ごとの進捗がどうなっているか、自学自習モードの管理画面でも見られるので、最終視聴日が1か月以上空いている職員がいれば「ここだけ見ようか」と伝えたりもします。


(進捗管理画面イメージ。各職員の進捗が一覧表示される)

進捗管理画面があることで、声がけはしやすかったですか?

そうですね。あとは職員ごとの空き時間がわかったのも思わぬ収穫でした。早番で、子どもたちがくる前の時間にさわっている記録を見て「ああ、この先生頑張ったんだなあ」と思ったり。

あとコンスタントに見てくれている職員がいる一方で、勤務時間や勤務形態によってどうしても見づらい職員もいます。もうすこし勤務状況にあわせた時間割の配慮が必要だな、と新しい気づきもありました。

職員のみなさんが特に関心のあるテーマはどちらでしょうか?

最初はみんな「安全管理」や「嘔吐(おうと)の処理」など具体的なところから入っていって、職員によっては「法令関係」や「マネジメント」まわりの動画を見ている人もいました。
マネジメント研修って、経験年数がいかないと受けられないことも多いので、次の世代を担っていくような若手の職員たちにもその機会があるのはいいですよね。名前の通り「自学自習」という形で、職員が自分自身の知識を広げるための選択肢が充実しているというか。私自身もこれまで知らなかった職員の関心領域を知ることができて、お互いによいきっかけとなりました。

「職員研修ばっちりですね」積極的な学びと可視化が監査でも評価

先日、監査があったと伺いました。研修について監査担当の方とお話されたと聞きましたがいかがでしたか?

そうですね。やはり監査の方は「安全管理」の研修を重視されていると感じました。あとは、研修を受けている職員に偏りがないかも見ていらっしゃるなと。
自学自習モードは最初のテーマが安全管理ですし、コドモンカレッジでも取り扱いが多い分野だったので、行政の方からは「今年度前半でこんなに(安全管理の)研修を受けていたんですか?」と驚かれました。研修報告もとても褒めていただいて「職員研修ばっちりですね」と、嬉しいお言葉をいただきました。


(自学自習モードの安全・衛生管理。5分程度の動画を受講後、小テストを受けて理解度を測る)

すごいですね! 受講者のばらつき部分についてはどうでしたか?

自学自習モードの「進捗管理画面」をお見せしました。職員が偏りなく、自分で勉強していることを確認できるという点も、しっかりやっているという評価に結びついたのかなと思います。ただ、うちの園としては自学自習モードはあくまで職員個人の専門性や知識を磨くためのもので、監査のために活用しているわけではないのですが。

その姿勢が監査でも伝わったのだと感じます。

ありがとうございます。

保育経験が長い職員が新しい保育の当たり前を学ぶ支えに

職員の方の感想をもう少し教えてください。現場の方々の反応はいかがでしたか? 学びはありましたでしょうか?

はい。私たちのような保育経験年数が長い職員も目から鱗でした。保育所保育指針の変更があり、ここ2、3年で現場は大きく変わりました。今まで当たり前だったものが当たり前ではない状況で、保育をどう変えていくか。一番悩んだのが、おそらく30代後半から40代の歴が長い職員かなと思うんです。

コドモンカレッジや自学自習モードを通して、上の世代は自分たちの新人時代とはまた少し違った見方を学び、そこで生まれた気づきを日常の保育に落としていってくれています。まずは、経験ある職員が変わらないと若い職員たちにもつながっていかないですよね。コドモンカレッジを始めてから、園内の「風通し」の大切さに気づかされました。同じものを見て、互いに意見交換ができるような職場の雰囲気を作っていきたいです。

他にコドモンカレッジ、自学自習モードを活用される中で印象的な出来事はありますか?

0歳児保育での職員たちの学びの活用でしょうか。今年、0歳児クラスは4月の時点では入所者がいませんでした。でも担任はもちろん決まっていたので、空き時間でコドモンカレッジの研修動画を職員二人に見てもらったんです。

すると、園児が入るまでに職員たちが研修動画を参考にした手作りおもちゃをものすごい数作ってきてくれて。今まで見たことないほどの数のおもちゃで、私もびっくりしたんですけれど、その後子どもたちが入ってきてからは実践で大活躍しています!


(研修後、職員が作った手作りおもちゃで遊ぶ0歳児)

すごいです! 子どもたちも喜んだでしょうね。

はじめての環境に、0歳児が不安で泣くことは想定内なのですが、入園後たった数日で環境に慣れ、手作りおもちゃで無心に遊ぶ姿を見ていると、本当になんか「すごいな」って。遊んでるのを見た職員たちも「作ってよかった」って。今回、担任の職員たちの興味・関心と、研修動画がすごくハマったんでしょうね。本人たちも「とても勉強になる動画だった」と言っていました。私自身も職員の新たな一面を見れた気がして、嬉しかったです。

安全計画は、策定だけでなく改善にまでつなげられました

もし、園長先生ご自身の学びにつながった研修があれば教えてください。

私個人としては「安全計画の策定」で、コドモンカレッジにものすごく助けられました。2023年から策定が必要になったのですが、どう運用したらいいかとても悩んでいて。そのときちょうど、コドモンカレッジで安全計画策定のポイントがまとまった動画を見たんです。それで、やっと「こうやって改善していったらいいんだ」と腑に落ちました。

まわりに他の園長先生や質問できる相手があまりいなかったので、動画で視聴できたのがすごくありがたくて。監査のときにも「策定しただけじゃなくて、ちゃんと改善されてるんですね」と言っていただいて、心の中で「よし!」とガッツポーズしました(笑)。


(湯本園長先生が助けになったという、コドモンカレッジの岡真裕美先生による研修動画の一幕)

園長先生も動画の学びを業務に活かしてくださっているのですね。嬉しいです。

正直、国や行政の資料ってなかなか難しくて……。メールや添付資料もたくさんくるのですが、中身をすべて把握するのはとても大変なんです。コドモンカレッジはそこを噛み砕いて話してくれるので、私もすごく勉強になっています。

ありがとうございます。それでは、最後に今後の活用についてのお考えを教えてください。

(コドモンカレッジ、自学自習モードは)うちの園にすごく合っているなと思います。とにかく現場が使いやすいつくりと、学びを日常業務に反映しやすい動画が多いところが気に入っています。
また先の話ですが、園として職員たちの学びを大切にしていて「コドモンカレッジや自学自習モードを通じて勉強ができる」ことは今後、求職者に向けたアピールポイントにもしていきたいと考えています。

素敵ですね。個人の学びを後押ししてくれる森のなかま保育園 武蔵浦和ルームさんのような環境は、求職者にも魅力に映ることと思います。

ありがとうございます。これからも研修動画の更新を楽しみに使わせていただきます。

どうもありがとうございました!

■施設情報
施設名:森のなかま保育園 武蔵浦和ルーム
住所:〒336-0031 埼玉県さいたま市南区鹿手袋4-31-17

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