町田市中央学童保育クラブ (職員数28名 /東京都町田市)
施設種別 学童施設
この事例の要約
子どもに関する施策を総合的かつ計画的に推進するために『新・町田市子どもマスタープラン』を策定し、保育施設や学童施設の整備を行っている東京都町田市。小学校1年生から6年生の多くの学童児が通う「町田市中央学童保育クラブ」さまでは、2022年4月よりコドモンを導入されました。その導入のきっかけから実際の運用、今後の課題までを、町田市児童青少年課の栗山さま、中央学童保育クラブの山田さまにうかがいました。
栗山さま:町田市役所子ども生活部児童青少年課で、今回のコドモン導入の事務を担当させていただきました。栗山と申します。よろしくお願いいたします。
山田さま:同じく児童青少年課の中央学童保育クラブの現場で働いております、山田と申します。よろしくお願いいたします。
栗山さま:『新・町田市子どもマスタープラン』や『新・町田市学童保育クラブ質の向上5ヵ年計画』の実現に向けて、保育の質の向上を目指すことが大きなポイントになったかと思います。また同時にコロナ禍というのもあって、ICT環境を整備し、職員の負担軽減をはかりたかったというのが導入のきっかけになります。
実際に各社の展示会に行ったり、WEBサイトを拝見したりして、さまざまなICTサービスを比較検討しました。実際にアプリをスマホに入れて動作を確認したこともあったんですよ。じつは御社のことも展示会で知りました。
栗山さま:スマホのアプリが使いやすかったのが大きかったです。職員だけでなく、保護者のみなさまも毎日使われるものなので、WEBサイトだけでなくスマホアプリがあることと、また使いやすいということが、一番の決め手でした。それがなにより保護者のみなさまへのサービス向上につながると思いましたから。
栗山さま:2022年1月下旬から準備を開始し、3月末に保護者の方も一緒にテスト使用をし、4月から導入したのですが、事前に必要なインターネット環境、タブレットなどの機器のスペックについてわかりやすく教えていただけたので、安心して準備を進めることができました。また、丁寧なキックオフミーティングを行ってくださって、ほかの自治体の進め方を参考にしながらいつまでに何をしたらいいのかを可視化してもらえたので、あまり不安はありませんでしたね。
山田さま:現場としては、以前は連絡帳か電話でやりとりをしていたのが、コドモンのアプリに変わることで、最初は保護者の方からの「何時に帰らせるようにしてください」といった連絡を見逃してしまうことが心配でした。たくさんのお子さんをお預かりしている大所帯の学童なので、賑やかですし、バタバタしている時間帯もあるので。そこで、基本的にはアプリで連絡を受け付けるものの、例えば「仕事が早く終わったので、今日はもう帰してください」といった「今すぐ」のようなお急ぎの場合はお電話でご連絡いただけるよう呼びかけるなどして対応しています。
山田さま:運用開始前にもある程度のルールを作って、保護者の方にご説明していました。ただ、こういう連絡に関しては実際に導入してから気づいたことでしたので、日々使いながら保護者が安心してやりとりができ、また子どもの安全が守れるようにルールを変更したところもあります。
山田さま:職員向けの簡単な講座を行って、コドモンについて概要などを説明しました。もちろん、実際に使ってみないとわからないことも多いですが、事前の説明があったことで割とスムーズに取り組んでもらえたんじゃないかなと思います。また、お互いにわからないところをざっくばらんに聞きあえたのもよかったです。「ここはどうするの?」と質問されたところが、私にとってわかる部分であれば教えたり、私もわからなければ一緒にやってみたりしました。
山田さま:じつは正直に言いますと、最初はみなさん戸惑っていまして、特に連絡帳に慣れている職員のなかにはタブレットに抵抗がある方もいて、最初は「どうしてもやらなきゃダメですか?」という声もあったんです。でも、みなさん慣れてからはお便りの一斉配信などの機能も使いこなせるようになり、「やっぱり便利ですね〜!」と話してくれています。
山田さま:やはり、連絡機能が便利です。保護者の方も、お仕事の都合などでお電話になかなか出られないこともあります。そういう場合にメッセージをお送りしておけば、保護者の方のご都合のよいタイミングでメッセージや電話の折り返しがあったりして、双方の負担を軽減できるのがいいですね。
山田さま:そうなんです。さらに予想以上だったのは、アンケート機能の便利さです。紙でアンケートをお配りして回収して、さらにこちらで集計して……という手間がかからず一気に結果が出るので、とても助かっています。なによりすごいと思ったのは、まだ回答していない方にアンケートを再送できることです。イベントごとの出欠確認などで利用させていただいています。
そうそう、毎年3月に保護者のみなさまに満足度調査というアンケートを取っているのですが、今年はコドモンについてもお聞きしたんですよ。
山田さま:じつは導入時に「手書きの連絡帳のほうが温かみがあってよかった」とおっしゃっていた方も少なからずいらっしゃったのですが、実際に使ってみると「でも、コドモンのほうが便利ですね」とおっしゃっている方もいて、アンケートでも9割以上は「よい」と回答されていました。
栗山さま:コドモン導入に対する保護者のみなさまの評価がとてもよかったことは、とても嬉しく思っています。
山田さま:保護者のみなさんにとっては、入室退室の連絡がいくことで安心していただけているようです。導入のときに、実は保護者の方のほうが職員よりもこうしたシステムに慣れているんじゃないかなと思っていたんです。ほかの習い事などでもアプリを導入されているところがありますので。やはりそこは予想通りで、学童でもこうした連絡がいくようになり、帰宅時間の目安がわかることなどでも良い反応をいただきました。
あとは保護者の方も仕事の手が空いた早朝や深夜に学童の出席予定などの連絡がアプリでできるので、重宝されている様子があります。
山田さま:はい。以前は紙のお便りを作成して、印刷して折りたたんで連絡帳に挟んでいたのですが、その手間がなくなりました。とくにコロナ禍では感染者が出るたびに通知を印刷して配っていましたし、全員にお配りできているかどうかの把握も大変でした。それが今ではコドモンのお知らせに文書を添付して一斉配信するだけ。紙の削減にもなります。連絡に関する手間が減ったぶん子どもの情報共有や会議ができるので、結果的に保育の質の向上にも繋がるといいと思っています。
栗山さま:そうですね。保護者の方の評価もよく、連絡などの業務がスムーズになったことはすごくよかったと思っています。ただ、職員の残業などの負担軽減の部分については、まだまだ課題がある状況です。市役所側として、もっとできることがあったのではないかと、昨年度を振り返っているところです。
栗山さま:そうですね。今後はシフト表や帳票なども活用できたらと思っています。それから、市役所から国や都に報告するために必要な出席表や人数などの情報を得るときに、現場に負担をかけず、コドモンの本部アカウントから直接取得するなどといったことを行って、より効率的に運用していきたいと思っています。