「ICTで指導案の共有や振り返りの質が上がり、保育への意識が変わりました」

リブリエンゼル府中 定員数40名 /東京都府中市

施設種別 認証・認定保育園

サービス 登降園管理請求管理口座振替代行帳票作成

成果 事務の省力化先生の残業削減手書き業務の削減保育・教育の質向上施設状況の見える化

この事例の要約

  • 手書き作業とペーパーレスを期待してコドモンを導入
  • 毎日使って操作に慣れ、全職員でコドモンを活用できる状況に
  • 指導案は過去のデータの検索も簡単に。振り返りがしやすく保育に活かせるように
  • 登降園管理から請求管理まで一本化。手間は省力化して正確性を強化

2018年1月にコドモンを導入し、3カ月後の4月からはご活用の全機能を軌道に乗せて運用されているリブリエンゼル府中さま。ICTの導入を検討したきっかけと、運用定着までの道のりについて伺いました。

いつでも・すぐに振り返りができる帳票管理の実現へ

2018年1月よりコドモンをご活用いただいていますが、ICTを導入した背景を教えてください。

コドモンを導入する前は全て紙での管理をしていました。連絡帳、月案が手書きなのはもちろん、保育料も直接保護者からいただくことで感謝の気持ちを忘れないという方針の下、現金でいただいていました。また、登降園の管理は保護者か職員が手書きで記入するという運用でした。

保育施設でもICT化が進んでいるという世の中の背景もあり、当園でも事務作業の軽減やペーパーレスを期待して、コドモンを導入しました。手書きの書類がたくさんあるので職員の負担を軽減したいという思いもありましたし、毎年書いている指導案などは後で振り返りをしやすいようにデータで保管したいと思っていました。

紙で保管していたころは、いざ振り返りをしようと思っても確認に時間がかかりました。記録を書いて終わりではなく、次に活かし振り返りに使用できるようにするためにデジタル化しようと思ったのがICT化のきっかけです。コドモンはたくさんの機能があり、一つのシステムの中で登降園管理から請求まで完結できる点に魅力を感じたことと、画面操作がわかりやすい印象を受けて選びました。

若手もベテランもiPadでの業務が定着 紙での業務には戻れません

コドモンの導入について、職員の反応はいかがでしたか。

2018年の4月から本格的に導入したいと思っていましたので、その年の1月から実際に設定をし使い方を練習し始めました。連絡帳機能、登降園打刻から始めて徐々に慣れていき、1カ月半くらいたって月案の機能も使い始めました。おおよそ3~4カ月の間で職員と保護者の間で慣らし運転をして、4月から一斉に切り替えをしたという流れです。

パソコンやアプリの操作に慣れている世代の職員とそうではない職員との差は多少あったかと思いますが、思ったほどではありませんでした。もちろん覚えるのに負担がかかってしまう職員もいますが、毎日コドモンを触っているので徐々に慣れて馴染んできたと感じています。保護者の方もみなさんスマートフォンを使っているので、導入への抵抗や戸惑いもなかったと思います。

3~4カ月の短時間で職員のみなさんに浸透していったのですね。運用を軌道に乗せるために工夫した点はありますか。

現在は2名のICT担当を置き、わからないことがあれば聞いてもらうという体制にしています。本人の意思もふまえ、パソコンの操作に抵抗がなくICT化にポジティブな方をICT担当者に選んでいます。

導入にあたっては、とにかく職員みんなで触って、試してみて、というのを繰り返しました。園のiPhoneに保護者アプリをダウンロードして、保護者側にどのように反映されるのかも試しました。若い世代でiPadやスマートフォン操作に慣れている職員が中心となって試し、他の職員にレクチャーすることでうまく浸透してきたと思います。

iPadの操作に不慣れな方からは、紙に戻したいという声が上がったりはしませんでしたか。

もう紙には戻せないですね。なかには紙のほうがいいという職員もいましたが、今はiPadを使うのが当たり前の環境となり、使っていくうちに慣れていってもらったという状況です。iPadを使うほうが便利なことがわかってきて、今では後ろ向きな意見は聞かなくなりました。

連絡帳や指導案などは音声入力もできるので、タブレットの操作が苦手な職員には「文章を打たなくても音声で入力できますよ」と便利な方法を一つでも二つでも伝えて、使ってもらえるように声掛けをしてきました。なかには音声入力ができる機能のものは全て音声で対応しているという職員もいます。

紙のデジタル化で検索も簡単 日々の保育に活かせるデータに

指導案の作成では、コドモンをどのように活用いただいていますか。

指導案については、法人オリジナルのフォーマットを使ってコドモンで作成しています。月案、週案の作成については各クラスの職員に任せていて、月ごとにまとめて作成している部分もあれば、時間を見つけてこまめに作成している部分などいろいろです。クラス担任は持ち上がりでないこともありますので、去年のデータを参考にしてクラスや園児一人ひとりの振り返りをしたり、他のクラスがどのように取り組んでいるかなども見ながら帳票類の作成をしています。

例えば食育では、計画を立てる時に去年の何月にどんなことをやっていたかなどを見返したりしています。夏であればプールはどのくらいの時期で始めたか、どんな様子だったかといった情報も去年の記録を参考にしています。コドモンで過去のデータが見やすくなった分、見返すことが増えている気がします。

情報量が増えたことや自分で情報を見る機会が増えたことで、前年度の反省を活かして計画を立てるという習慣がつき、内容もとてもよくなっていると思います。日々の保育に活かすサイクルも回しやすくなり、職員もそれを感じていると思います。また、食育の年間計画などはエクセルで管理していますが、こちらもコドモンでの管理に変更していきたいと思っています。

請求業務は1時間の作業がたった5分に

請求管理と口座振替代行の機能を導入して、職員の業務に変化はありましたか。

口座振替代行も2018年1月からテスト運用をして、4月の請求分から利用を開始しました。4月までの準備期間で保護者に口座登録もお願いしていたのでスムーズでした。
それまでは保育料も延長保育の計算も手作業だったのですがコドモンでは全部自動で計算できるので、時間はかなり短縮できました。今まで、毎日この子は5分延長して10分延長して、15分延長して、というのを目で確認し、それを足していく作業で1時間はかかっていましたが、今では全体の園児の計算が5分で済むようになりました。

毎日の延長保育の時間は時計を見ながら都度記入していて請求処理の際には目で確認し計算していましたが、今では打刻データのチェックだけで済んでいます。打刻漏れがあってもすぐに見つけられるので管理がとても楽になりました。

請求が確定した後は、アプリ上で保護者に確認をしてもらっているので請求書の印刷はしていませんが、保護者から依頼があった場合は対応していきます。以前は月謝袋をつくって保護者とやりとりしていましたので、職員の負担にもなっていました。

銀行が提供しているWebサービスを利用していたこともありますが、コドモンを導入するのであれば一本化したほうが簡潔でわかりやすく職員も仕事がしやすいと思っていたので、請求管理に関してもコドモン以外の選択肢は考えていませんでした。

ヒヤリ・ハットは職員の意識が統一され、施設の安全管理強化に

その他ご活用いただいている機能について教えてください。

事故報告書の機能は、事案の詳細を記載したいときに活用しています。写真も添付できますし、項目が多く細かく書けるのがいいなと思っています。職員が入力する際の基準が統一されますし、どういう観点で見ればいいかというのがわかりやすいです。

職員から声をあげやすいように、日常のちょっとしたヒヤリ・ハットは手書きメモですぐに共有できるようにしてあとで日誌等での振り返りをしていますが、重大なものや形式的に残しておきたいものは事故報告書の項目に入力するなどして使い分けをし、安全管理をしています。

今後コドモンをどのように活用していきたいですか。

法人の中でも長い園では3年ほどコドモンを使っているので、職員からも「もっとこういう使い方ができないか」「ここの機能を改善できないか」という意見があがってくるようになりました。活用できているからこそ上がってくる声だと思うので、今後も職員の負担が軽減され、子どもたちに向き合う時間が充実し、地域に選ばれる園となるよう、コドモンさんにも相談しながらよりよい活用をしていければと思っています。

職員のみなさまが自分たちで試しながら機能を使い込んでくださり、より使いやすいシステムになっていっているのですね。本日は貴重なお時間ありがとうございました。

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